時間との戦い
3年間という時間を費やし、私たちは研究者、空気力学者、プロサイクリストとの協働で、ラファ史上最速のタイムトライアルウェアを開発してきました。EFエデュケーション・イージーポストの選手たちがツールで着用したこのキットがまもなく発売に。これは、私たちのスピードの追求の物語です。
スタートラインに立つことがレースの始まりではありません。スタートラインに立つためのメンタルを準備することは言うまでもなく、そこに至るためには数か月にもわたるフィジカルトレーニングが必要です。そして、世界最大のレースでプロのアスリートが1秒を争う場合、トレーニングと栄養補給だけでは限界があり、1位と3位の差が0.何秒である場合、スピードの追求はさらにシビアになるのです。
個人タイムトライアルのスタート台を駆け降りるEFエデュケーション・イージーポストの選手たちは、彼らのキットが長年の研究開発の集大成であることを良く理解しています。一流のスポーツ科学者、エンジニア、空気力学者の協力を得て、最新のプロチーム タイム トライアル スーツはラファ史上最速となり、過去のチーム版キットと比較して、55kp/h、12.4ワットの削減に成功。
開発チームは、最速の組み合わせを選ぶ抜くために、実に100種類を超える素材や素材の組み合わせを、イギリスのスポーツ科学研究所として業界をリードするラフバラー大学の最先端風洞実験施設でテストしました。空気抵抗を低減するテクスチャー加工の入った生地を、エアロダイナミクス性能を高める最も滑らかな表面を持つ生地と組み合わせ、スーツとソックス、オーバーシューズ、ミットに最適な素材を選び抜きました。
キット全体で真の違いを生み出すのです。私たちのテストは風洞実験施設だけに留まらず、ライダーが路上で直面する実際の環境をできるだけ忠実に再現して行われました。制御された条件下ではワット数と秒数の削減を最大化できますが、実際に重要なのは、レース環境下でどのくらいアドバンテージを発揮できるのか。ということです。
リーズ ベケット大学の上級研究員でサイクリング空気力学と生体力学の専門家であるバーニー・ウェインライト博士は、「風洞内のテスト環境は、複数の速度や風の角度など、グランツールのタイムトライアルステージの条件を再現するように設定しました」と、説明します。「こうした特定の条件やディテールの調整には長時間の風洞実験が求められますが、結果的にパターンと生地の小さな差を理解するために必要な深い洞察を得ることができました」。
合計6回に分けて、40着を超えるスキンスーツと一緒に組み合わせるアイテムが風洞実験でテストされ、生地の組み合わせだけでなく、縫合の配置、フィット感、生地のテンション、スーツ全体の構造がそれぞれ異なるプロトタイプがテストされたのです。弛みない研究開発が生み出すアドバンテージ。その積み重ねが勝負の世界で真価を発揮します。1秒を削り取るための長年の研究成果。